エマーソン効果[Emerson effect]

  種々の波長で光合成の量子収率を測定すると,クロロフィルによる吸収があるにもかかわらず,紅藻では650nm,緑藻では680 nm より長波長の光では量子収率が急激に低下する.この現象は“レッドドロップ"(red drop)と呼ばれる.このレッドドロップ現象は,より波長の短い光を同時に照射すると見られなくなる.すなわち,波長が異なる2つの単色光(片方は680nm以上,もう一方は650nm以下の光)を同時に照射したときの光合成速度はこれらの単色光を単独で照射したときの光合成速度の和よりも大きくなる.この現象を,発見者Emersonにちなんで,エマーソン効果と呼ぶ.光合成電子伝達系には直列に働く2つの光化学系があり,短波長の光は両方の光化学系が利用できるが,長波長の光は片方の光化学系しか利用できないと考えるとエマーソン効果をうまく説明できることから,エマーソン効果の研究は,光化学系Ⅰおよび光化学系Ⅱと呼ばれる2つの光化学系が存在するという概念の確立につながった.

関連項目


Last-modified: 2015-03-26 (木) 12:05:46 (1354d)

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