デヒドロアスコルビン酸[dehydroascorbic acid]

 C6H6O6,分子量174.1.アスコルビン酸の二電子酸化産物で,一般に酸化型アスコルビン酸と呼ばれる.一電子酸化産物であるモノデヒドロアスコルビン酸の酸化によっても生成するが,モノデヒドロアスコルビン酸の自動不均化反応により生成する場合が多い.水溶液中では電荷をもたず,ケトンのカルボニル基が水和しているため生体膜を透過しやすい.ジチオスレイトールやグルタチオンのような還元剤で可逆的にアスコルビン酸に還元される.生体内ではグルタチオンを電子供与体とするデヒドロアスコルビン酸レダクターゼの作用によってアスコルビン酸に還元される.還元型のアスコルビン酸に比べて不安定であり, 2,3-ジケト-L-グロン酸を経てシュウ酸とL-スレオン酸に,あるいは5-ケト-D-グルコン酸を経てL-酒石酸に分解される.

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Last-modified: 2020-05-12 (火) 04:44:33