ドナリエラ [Dunaliella]

 緑藻綱オオヒゲマワリ目に属する1属.単細胞遊泳性であり,クラミドモナスに似て細胞頂端から生じる2本の等長鞭毛をもつが,明瞭な細胞壁を欠く(ただし薄い繊維性外被をもつ).葉緑体はカップ形で1個,ふつうチラコイドが陥入したピレノイドが存在する.クロロフィルa, bルテインネオキサンチンゼアキサンチン,クリプトキサンチン,β-カロテンα-カロテンの存在が報告されている.特に D. salinaD. bardawil では強光下などで大量のβ-カロテンを蓄積して藻体が赤くなる(ときに乾燥重量の10%以上に達する).またグリセロールを産生し,浸透圧調整に用いる.耐塩性の炭酸脱水酵素をもつことが報告されている.眼点をもつ.二分裂によって無性生殖を行い,同形配偶による有性生殖が知られている.シストを形成する.多くは塩湖のような高塩環境に生育し,5 M NaClでも増殖できるものがいる.また最適培養条件がpH 1である好酸性の種も知られる(D. acidophila).D. salina において葉緑体,ミトコンドリアDNA塩基配列が報告されている.

 その特異な生理的性質のためさまざまな実験に用いられている.また高塩環境に生育するため屋外大量培養に適しており(コンタミネーションが避けられる),β-カロテンやグリセロールの商業的生産に用いられている.


Last-modified: 2015-03-23 (月) 16:30:26 (971d)

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