フラボン[flavone]

  フラボノイド類のなかの一群の化合物であるフラボンは,2-フェニルクロモン(2-phenylchromone)を基本骨格としてもつ化合物で,3位の炭素原子は水酸基で置換されてはいない.狭義のフラボン(2-フェニルクロモン)はサクラソウ科のプリムラ属の植物などで葉や茎の表面に白色粉末状の被覆物として見いだされる.一般には基本骨格の炭素原子に種々の置換基が結合して,水酸基化,O-メチル化,C-メチル化,メチレンジオキシ化,イソプレニル化などが起こっている.このため,フラボンは置換基の位置や数によりさらに細かく分類されており,アピゲニン(5,7,4'-trihydroxy-flavone)やルテオリン(5,7,3',4'-tetrahydroxy-flavone)などは代表的フラボンである.これら広義のフラボンは通常は配糖体として存在するが,さらにO-配糖体やC-配糖体に分けられ,前者は約850,後者は約400の化合物が知られている.一般にフラボン配糖体は植物体のほとんどどこにでも存在し,植物細胞の液胞中に溶けているが,特別な例として葉の表面や芽を包む油性分泌物中に遊離の非配糖体フラボンとして見いだされる場合もある.フラボンの溶液は薄い黄色ないしほとんど無色である.フラボンの生理作用としては,植物に有害な紫外線の吸収,ある種のチョウの産卵の刺激,マメ科植物の根粒形成シグナルなどがあげられ,また人体に対する生理活性として利尿作用などをもつものもある.

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関連項目


Last-modified: 2015-03-27 (金) 12:04:21 (1667d)

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