共焦点蛍光顕微鏡[confocal fluorescence microscope]

  共焦点光学系を使い,観察試料の断面像を高いコントラストで観察できるように工夫された蛍光顕微鏡.共焦点光学系とは,照明系(コンデンサレンズ)と撮像系(対物レンズ)が,観察試料の同じ位置に焦点をもつようにデザインされた光学系の意味である.単波長のレーザー光線をスポット状に絞って観察試料に落射照明するために,ごく限られた範囲の蛍光色素のみが励起されるようになっている.蛍光は,照明系と同じ光学系を逆行した後,ダイクロイックミラーによって励起光より分離されたのち,光検出器で計測される.この光検出器の入り口には,小さなピンホールが置かれており,レーザーで照射された箇所で発生した蛍光のみを効率よく検出できる.光軸上の他の面で発生する蛍光を排除でき,観察試料を切り取って観察したかのような断面像が明瞭に観察される.レーザー照射する点を二次元的に走査しながら取り込んだ画像データをもとにコンピュータ画面上で像を観察する.光軸方向に試料を移動させながら観察することで,三次元的な構造の再構成も可能となる.レーザー照射する範囲をできるだけ小さくするために,開口数の大きな対物レンズの使用が望ましい.しかし,レンズの特性から,光軸方向への分解能は0.5~1.0μm程度で,水平方向の分解能より劣っている.多光子励起法では,励起光の整数倍の波長をもつパルスレーザーを使用し,光軸方向の限られた狭い範囲の蛍光色素のみを励起することによって光学的な切片効果をさらに高める工夫がなされている.また,速いレーザー走査と画像取り込みを可能にするために,スリット走査型やニポウディスクを使った共焦点顕微鏡も実用化されている.

confocal microscope.png

Last-modified: 2015-03-23 (月) 16:33:56 (1638d)

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