施肥量の増加に伴う作物の生産性向上の度合いをいう.施肥量の増加に伴い収量が増加する作物を耐肥性が強いといい,施肥によってかえって減収する作物を耐肥性が弱いと表現する.今日の作物の生産性は,施肥量に大きく依存しており,たとえばイネ,コムギやトウモロコシなどの主要作物では,品種改良によって耐肥性の強い品種が育成されている.耐肥性の弱い品種は,草丈が高く葉が垂れやすい性質があり,施肥はこの傾向を助長する.それに対して,耐肥性の強い品種は,短稈で葉が直立し(直立葉型),施肥によってあまりこの性質が影響されない.