緑藻,シアノバクテリアの培養に使用される無機培地.特に,シネコシスティス6803株(Synechocystis sp. PCC 6803)の培養に繁用され、普及した. 6803株のグルコース耐性株を従属栄養的に培養する場合は最終濃度5 mM程度のグルコースを加える.組成,調製法は目的により若干変更されるが,文献中(J.G.K.Williams Methods Enzymol. Vol.167, p.766 (1988))に記されている方法がよく用いられる.当初は、Allenの培地やKratz & Meyersの培地もよく使われたが、多くのシアノバクテリアの培養にそれなりに使えることも普及の一因である.たとえば、好熱性Thermosynechococcusの培地も当初は専用の培地が用いられていたが、順化すればBG11培地で十分である.なお、塩濃度は高くないので、海洋性の種やスピルリナを培養するには、塩の添加が必要である.また、海洋性の種はビタミン要求性を示すものも多いので注意が必要である.