膜内電場[intramembrane potential]

  一般に膜を挟んで電位差がある場合,膜内にもこれに対応した電位勾配が形成され,電場が生じる.電位勾配の主な要因は膜電位であるが,膜の両表面にある脂質やタンパクの解離基による固定電荷分布の差も若干の影響を与えていると考えられる.また,膜内にある電荷をもつアミノ酸側鎖や電子伝達成分などは近傍の膜内電場に影響を与える.すなわち,電子伝達成分の酸化還元やこれに伴うタンパク質の構造変化によるアミノ酸側鎖の解離状態変化は局所的な膜内電場の変動要因となりうるので,たとえばカロテノイドシフトに反映されている場合もあると考えられる.


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Last-modified: 2020-05-12 (火) 04:43:57