シトクロムb6 の変更点

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*シトクロム'''b'''&subsc(6);[cytochrome '''b'''&subsc(6);] [#d0228b85]
　 2分子のヘム'''b'''とユニークな1分子のヘム'''c'''をもつシトクロムで，[[シトクロム'''b'''&subsc(6);'''f'''複合体>シトクロムb6f複合体]]のサブユニット．[[プラストキノン]]と電子のやりとりを行い，Qサイクルを介したプロトン輸送で中心的な役割を果たしている．シトクロム'''b'''&subsc(563);と同意．分子量約2.4万，α吸収帯の極大563 nm， 分子吸光係数は25 mM&supsc(-1);cm&supsc(-1);．&br;　4本の膜貫通ヘリックスをもつ膜タンパク質で，2分子のヘム'''b'''のうちストロマ側のヘムの[[酸化還元電位]](＜-45 mV)の方が，チラコイド内腔側のヘムの電位(～-150 mV)より高い．そのため相対的な酸化還元電位の高さから，ヘム'''b'''&subsc(L);とヘム'''b'''&subsc(H);と呼び区別される&supsc(注);．その軸配位子はすべてヒスチジンで，[[ヘム]]は2本のヘリックス間に挟まれて存在する．またX線結晶解析および質量分析の結果から，ヘム'''b'''&subsc(H);に隣接してc型のヘム鉄がもう一つ結合していることが明らかになっている．この第3のヘムはヘム'''c'''&subsc(n);（もしくはヘム'''c'''&subsc(i);，ヘム'''x'''）と呼ばれ，タンパク質のシステイン残基とチオエーテル結合している箇所が一つしかなく，ハイスピン型の配位構造をしている．シトクロム'''b'''&subsc(6);の相同タンパク質であるシトクロム'''bc'''&subsc(1);複合体を構成するシトクロム'''b'''には存在せず，ヘム'''b'''&subsc(H);と一体となって機能していると考えられている．&br;　遺伝子(petB)は葉緑体ゲノムにある．


（&supsc(注);：ヘム'''b'''の呼称は，膜ポテンシャルの正負(positive, negative)の違いから，ヘム'''b'''&subsc(p);，ヘム'''b'''&subsc(n);が用いられることもある．また，ミトコンドリアのシトクロム'''bc'''&subsc(1);で用いられている膜の内外(inside, outside)の区別から，チラコイド膜では内外が異なるにもかかわらず順にヘム'''b'''&subsc(o);，ヘム'''b'''&subsc(i);とも呼ばれている）


** 関連項目 [#if72ced0]
-[[Qサイクルモデル]]
-[[シトクロムf]]