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*光合成の量子収率[quantum yield of photosynthesis] [#f26546ea]
吸収された光量子1個に対して,光励起で誘起される特定の過程が何回起こるか,あるいは特定の状態や分子が何個生成するかを示す量を量子収率あるいは量子効率(quantum efficiency)と呼ぶ.葉の光合成の量子収率は,葉にある[[光量子束密度]]の[[光合成有効放射]](PAR)を照射したときに得られた光合成速度(単位葉面積当たり)をその光量子束密度で除して求める.さらに積分球を使って葉の*吸収率を求めれば,吸収光に対する光合成の量子収率を求めることができる.単色光について同様の測定を行えば[[作用スペクトル]]が得られる. [[C&subsc(3);光合成>C3光合成]]を行う緑葉の光合成有効放射吸収光に対する光合成CO&subsc(2);固定の最大量子収率は,高CO&subsc(2);/O&subsc(2);濃度比(高CO&subsc(2);濃度あるいは低O&subsc(2);濃度,あるいは両方)条件下で弱い光を照射して求める.この値は0.1~0.11程度になり, CO&subsc(2);濃縮回路でエネルギーを消費する[[C&subsc(4);光合成>C4光合成]]葉の最大量子収率よりも高い.しかし,通常の空気中で測定すると,C&subsc(3);植物の量子収率は[[光呼吸]]のために低下するので両者の差は小さくなり,光呼吸が大きくなる高温や気孔が閉じ気味となる乾燥条件ではC&subsc(4);植物の量子収率がむしろ高くなる.クロロフィル[[蛍光]]の測定から光化学系Ⅱの電子伝達量子収率(Gentyのパラメータ)を求めることができる.
** 関連項目 [#if72ced0]
-[[光合成の効率]]
-[[生態学的効率]]
-[[PAM蛍光法]]