#freeze
*還元的TCA回路[reductive tricarboxylic acid cycle] [#zc447208]
  還元的カルボン酸回路,逆転クレブス回路とも呼ばれる炭素同化回路. Evansら(1966)により[[緑色硫黄細菌]]'''Chlorobium limicola'''において光合成CO&subsc(2);同化系として存在が提唱され,その後一部の[[紅色細菌]],好熱性水素細菌'''Hydrogenobacter''',嫌気性古細菌'''Thermoprotenus'''などでも存在が報告されている.その起源は[[還元的ペントースリン酸回路]]より古いと考えられている.[[解糖系]]の一部と[[TCA回路]]を組み合わせたような回路で,還元型フェレドキシンを用いるピルビン酸シンターゼによりTCA回路に向かう反応とは逆にアセチルCoAからの[[ピルビン酸]]合成を行う.緑色硫黄細菌では[[PEPカルボキシラーゼ]]により[[ホスホエノールピルビン酸]](PEP)にCO&subsc(2);を固定し[[オキサロ酢酸]]を生成する経路が働いている.緑色硫黄細菌ではピルビン酸からホスホエノールピルビン酸への転換を[[ピルビン酸・リン酸ジキナーゼ]]が触媒する.オキサロ酢酸以降はTCA回路の逆転によってスクシニルCoAを生じ, TCA回路では非可逆的な反応であるスクシニルCoAから2-オキソグルタル酸(α-ケトグルタル酸)の合成を還元剤として還元型フェレドキシンを用いる2-オキソグルタル酸シンターゼにより行う.クエン酸の開裂にはATP依存型のクエン酸リアーゼを用いてオキサロ酢酸およびアセチルCoAを生成する.


#ref(reductive TCA.png)


** 関連項目 [#if72ced0]
-[[還元的ペントースリン酸回路]]
-[[解糖系]]
-[[TCA回路]]

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