#freeze
*NADP-ME型C&subsc(4);植物[NADP-ME type C&subsc(4); plant] [#j8a68188]
 NADP-リンゴ酸酵素(NADP-ME)を脱炭酸酵素とする[[C&subsc(4);植物サブタイプ>C4植物サブタイプ]]で,単子葉植物に多く,イネ科(サトウキビ,トウモロコシ,モロコシ,ヒエ,アワ,ハトムギ,メヒシバ,ススキ)やカヤツリグサ科(ハマスゲ,テンツキなど),少数だが双子葉植物でもアカザ科(ホウキギ,センニチコウ),トウダイグサ科コニシキソウなどがある.[[維管束鞘細胞]](BSC)葉緑体は[[葉肉細胞]](MC)側に配置し,チラコイドはグラナ構造が未発達で,光化学系Ⅱと酸素発生系も少ない.そのため[[C&subsc(3);回路>C3回路]]の還元段階に必要なNADPHが不足し,一部はNADP-MEにより補うが,残りの3-ホスホグリセリン酸はMC葉緑体に移動して還元される. NADP-ME型C&subsc(4);回路はMC, BSCともに葉緑体の役割が大きく,それぞれの葉緑体でできた[[リンゴ酸]]と[[ピルビン酸]]がMCとBSC間を往復する.また, BSC葉緑体に共存するNADP-MEとC&subsc(3);回路が協調するため,C&subsc(3);植物や他の[[C&subsc(4);植物サブタイプ>C4植物サブタイプ]]でみられる消光直後のCO&subsc(2);放出(PICB)はない.&br; 単子葉植物での研究モデル植物として,エノコログサ('''Setaria italica''')が提唱されており,全ゲノム配列の解析や,mRNA解析,遺伝子導入技術の確立などが報告されている.モロコシでも全ゲノム配列が解析されている.双子葉植物では,フラベリア属のC&subsc(4);植物種('''Flaveria bidentis''')において比較的容易な形質転換技術が確立されている.


** 関連項目 [#if72ced0]
-[[C4ジカルボン酸回路]]

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