ウィルシュテッタ[Willstätter, R.]

  Willsättter,Richard, 1872-1942.ドイツの化学者.クロロフィルの化学構造を明らかにしたほか,各種のアルカロイドやアントシアニンなど花の色素の構造を決定した.また,酵素の分離と精製や活性の定量手段の開発に寄与したが,高分子としての酵素の本性には否定的だった.彼はまた, Stollとともに緑葉における光合成速度を厳密な条件のもとで測定し,光合成速度の光強度依存性などを定量的に示した.彼らは光合成で二酸化炭素から糖ができる化学的過程についてHとOHの交換と不均化反応が関与する仮説を提出していて,当時かなり有力であった.クロロフィルの研究などに対して1915年ノーベル化学賞を与えられたが,晩年はナチスドイツを追われてスイスに移った.


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Last-modified: 2020-05-12 (火) 04:45:09