フレンチ[French, C. S.]

  French, Charles Stacy,1907-1995.米国の植物生理学者.ミネソタ大学で酸素同位体18Oを用いて光合成で発生する酸素が水に由来することを示した. 1947年カーネギー研究所へ移ってからはクロロフィルの吸収型の解析に精力をそそいだ.このような研究には光合成膜やその亜粒子を無傷の状態で調製することが必要で,このために開発したのが水圧変化で細胞を破砕する装置で,今日広く用いられているフレンチプレスである.これ以外にも光合成研究のための様々な新しい装置がフレンチの手によって開発され,これらで得られた吸収スペクトル,その微分スペクトル,低温スペクトル,蛍光スペクトルなどをもとに,光合成系の赤色域の吸収スペクトルは8~10個のそれぞれがガウス分布形をもつクロロフィル型に分解できることを示し,蛍光の作用スペクトルやエマーソン効果の測定によって,それぞれのクロロフィル型の光化学系への帰属を明らかにした.


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Last-modified: 2020-05-12 (火) 04:43:14