顕微分光測光法[microspectrophotometry]

  顕微鏡と分光光度計を組み合わせた装置によって,微小な領域の微量な物質をin situで定量または分光分析を行う方法.通常の光学顕微鏡の場合は,可視光の特定波長に吸収のある物質,または特定物質に結合した色素の,特定波長における吸光度または透過率で定量する.特定物質の自家蛍光,または,ある物質に特異的に結合した蛍光色素が発する蛍光の強度を測定して行う蛍光顕微分光測光は一般に感度が格段に高いので,最近では蛍光顕微分光測光法が一般的である.どちらの場合も,定量には測定している光の強度と物質量の間に少なくとも一定範囲において直線関係が成り立つことが必要である.特定領域を測光する方法には,マイクロビームを用いる方法,微小な窓をもったダイアフラムを用いる方法,視野全体の像をコンピューターに取り込んだ後,特定領域のみの信号をコンピューターの画像解析ソフトウェアで解析して定量する方法などがある.


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Last-modified: 2020-05-12 (火) 04:45:24