アスコルビン酸[L-ascorbic acid]

  C6H8O6,分子量176.1.生理作用をもつ天然型はL体である(下図). pK1=4.25, pK2=11.57であり,生理的pHでは265 nm に吸収極大を示すモノアニオンの形で存在する.C2とC3で構成されるエンジオール基が酸化されることで還元作用を示す.高等植物では主にミトコンドリアでガラクトノ 1,4-ラクトン(GalL)がGalLデヒドロゲナーゼと酸化型シトクロムcによって酸化され,合成される.主に抗酸化剤として働くが,植物ではアスコルビン酸ペルオキシダーゼビオラキサンチンデエポキシダーゼアスコルビン酸オキシダーゼ,プロリルヒドロキシラーゼなどの基質にもなる.真核藻類から被子植物に至る光合成生物ではwater-waterサイクルにおいて重要な役割を担っており,葉緑体には20~50 mMの濃度で存在し,光化学系の反応で不可避的に発生する活性酸素種の消去に寄与する.

L-ascorbic acid.png

関連項目


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Last-modified: 2020-05-12 (火) 04:42:54