ショ糖密度勾配遠心法[sucrose density gradient centrifugation]

  遠心管内にショ糖の濃度勾配をつくり,その上に細胞内顆粒や高分子物質などを含む試料を載せて高速で遠心すると,顆粒や物質が固有の沈降係数に従って沈降していく.大きく分けて,沈降速度により分離する方法(rate zonal centrifugation)と,平衡に達するまで遠心を続け,浮遊密度に従って分離する方法(isopycniccentrifugation)がある.前者は, DNAのサイズによる分画やタンパク質の沈降定数の測定に用いられる.後者は,細胞内小器官や膜断片の分画に用いられ,沈降につれて膜小胞がショ糖の浸透圧により脱水されていき,密度が高くなるため,分離が良くなることが特徴である.


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Last-modified: 2020-05-12 (火) 04:44:30