バッシャム[Bassham, J. A.]

  Bassham, James Alan, 1922-2012.米国カリフォルニア(サクラメント)生まれ.カリフォルニア大学バークレー校を卒業,Ph.D.もカルビン研究室で取得し(1949),学生の頃から光合成14CO2固定経路の研究に参加した.還元的ペントースリン酸回路を提案した論文(1954)の第一著者としてカルビンと共著で『光合成の炭素固定経路』(1957)を書き,初期の批判に応えて解析を続け,C3回路の完成と普及に貢献した.さらに緑藻の細胞内呼吸,アミノ酸や脂質代謝と関連した同回路の調節機構を明らかにした.高酸素条件下でのグリコール酸生成はリブロース1.5-ビスリン酸(RuBP)の分解によるホスホグリコール酸に由来する可能性を指摘したが(1962),後の実験で推論を誤り, Rubisco (ルビスコ)オキシゲナーゼの発見と光呼吸における生化学的役割の解明はOgren,トルバートらに譲った.後に, Jensenと葉から単離した無傷葉緑体の14CO2固定研究も行った.

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Last-modified: 2020-05-12 (火) 04:44:10