ピルビン酸[pyruvic acid]

  C3H4O3, 分子量88.1. pKa=2.5の不安定なモノカルボン酸.1)解糖系の最終段階の産物として,ホスホエノールピルビン酸(PEP)からピルビン酸キナーゼにより合成される.この反応は非可逆反応なので,ピルビン酸からPEPを合成する場合は,ピルビン酸・リン酸ジキナーゼが働く.ピルビン酸はミトコンドリア内膜の特異的輸送体(プロトンとの共輸送)により輸送され,ミトコンドリアのTCA回路に入り酸化される.2)解糖系は色素体にも存在し,光合成産物からもピルビン酸が合成され,色素体内の脂肪駿合成系の基質となるアセチルCoAの供給源となる. 3) C4ジカルボン酸回路では,維管束鞘細胞から葉肉細胞へと送られるC3化合物の主要なものであり,葉緑体に取り込まれPEPを再生する.(→ピルビン酸/ナトリウム共輸送,ピルビン酸/プロトン共輸送). 4) アラニンアミノトランスフェラーゼによりアラニンと相互変換する.

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Last-modified: 2020-05-12 (火) 04:43:16