ヤーゲンドルフ[Jagendorf, A.T.]

  Jagendorf,André T., 1926 -.米国ニューヨーク市に生まれ,コーネル大学卒業,エール大学でPh.D.(植物学,1951)取得.ジョンズホプキンズ大学McCollumPratt研究所で1953年から葉緑体光リン酸化における電子伝達とATP合成の共役を研究した.予め光照射したチラコイド膜胞に暗所でADPとリン酸を与えてもATP生成が起こることを発見し(1962),光照射により膜胞に高エネルギー状態(XE)が蓄積すると考えた[中国上海植物生理研究所の沈(Shen 1962)も独自に同じ実験結果と推論に達した].ミッチェルが提唱したエネルギー変換の化学浸透仮説(1961)をヒントに,ヤーゲンドルフらは光照射中チラコイド膜胞はH+を取り込み膜内外にpH勾配が生成し(1963-4),また暗所で人工的にpH勾配を作ると膜胞はATPを生成することを見いだし(1966),葉緑体光リン酸化に化学浸透説が適用できることを実証した.コーネル大学生物科学部に移り(1967),単離葉緑体のタンパク質合成系などを研究している.

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Last-modified: 2020-05-12 (火) 04:43:11