炭素鎖18のリノール酸,リノレン酸を出発物質とした生理活性物質の合成経路であるオクタデカノイド経路の中心を成す.植物組織では主にリノール酸,リノレン酸,ヘキサデカトリエン酸が膜脂質から加水分解によって遊離し,これら遊離不飽和脂肪酸がリポキシゲナーゼによる酸素添加によってヒドロペルオキシドヘと変換される.生成した脂肪酸ヒドロペルオキシドはさらに,アレンオキシド合成酵素,脂肪酸ヒドロペルオキシドリアーゼ,ジビニルエーテル合成酵素,ペルオキシゲナーゼなどによってそれぞれアレンオキシド(12-オキソフィトジエン酸を経てジャスモン酸へと代謝される),短鎖アルデヒドとオキソ酸,ジビニルエーテル脂肪酸,エポキシ脂肪酸あるいはヒドロキシ脂肪酸へと変換されていく.