土壌の水ポテンシャル[soil water potential]

  土壌の水ポテンシャル(Ψsoil)は,マトリックポテンシャル(Ψm),浸透ポテンシャル(Ψs),重力ポテンシャル(Ψg),圧ポテンシャル(Ψp)の4つの構成要素から成る(Ψsoil=Ψm+Ψs+Ψg+Ψp).Ψmは毛管や土壌粒子表面における水の吸着力によって生じ,Ψsは土壌水中の溶質によって生じる.Ψgは土壌水に作用する重力で,Ψpは外から加わる圧である.土壌の水ポテンシャルの低下は,通常はΨmの低下によるが,塩類集積土壌など土壌溶液の塩類濃度が高いときには,ΨmとともにΨsの低下が土壌の水ポテンシャルの低下をひき起こす.土壌では水ポテンシャルと含水量との間の関係は土性(土壌の鉱物粒子の大きさに基づいて分類される)によって大きく異なる.したがって,圃場容水量と永久しおれ点の間の土壌に保持される水(有効水)の量も土性によって異なることになる.

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Last-modified: 2020-05-12 (火) 04:43:22