金コロイド法は免疫電子顕微鏡法の重金属標識抗体法に分類される.抗原抗体反応の特異性を利用し,細胞内の抗原に対応する抗体を反応させたのち,この抗体のFc-フラグメントを金コロイド(3~20nm)で標識し,電子顕微鏡によって細胞内の金コロイドを検知するための染色法である.金コロイドの局在は間接的に抗原としてのポリペプチドの位置を示している.標識物質の金コロイドは電子密度が高いので,細胞内の抗原の局在が鮮明に観察できる利点がある.