光化学系ⅠによるNADPの光還元 の変更点

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*光化学系ⅠによるNADPの光還元[NADP photoreduction by PSI] [#g191bb45]
　 [[光化学系Ⅰ]]は光によってそのストロマ側(電子受容側)で強い還元力を生成するので，[[フェレドキシン]]などの電子伝達体を介して様々な分子を還元する(→[[水素発生]]，[[スーパーオキシドラジカル]]，[[チオレドキシン]]，[[亜硝酸レダクターゼ]]，[[グルタミン合成酵素]])．その中で最も主要な反応は，二酸化炭素の固定に用いられるNADPHの生成である．酸化型のNADP(NADP&supsc(+);)はプロトン(H&supsc(+);)1個と2個の電子を受け取って還元型(NADPH)になる．この還元力のおおもとは，光エネルギーによって励起された[[P700]](P*)であり，その酸化還元電位は-1,300 mV にもなる(→[[光化学系Ⅰ一次電子供与体]])．それ以降の電子伝達は生体内では酸化還元電位がよりプラスになる方向に自発的に進行する．電子は，[[光化学系Ⅰ複合体]]に結合した電子伝達体([[P700]](クロロフィルの二量体)→A&subsc(0);([[クロロフィル'''a'''>クロロフィルa]]）→A&subsc(1);([[ナフトキノン]])→F&subsc(X);([[鉄硫黄クラスター]])→F&subsc(A);([[鉄硫黄クラスター]])→F&subsc(B);([[鉄硫黄クラスター]]))を経て，水溶性の電子伝達体([[フェレドキシン]](Fd))に伝達され，[[フェレドキシン-NADPレダクターゼ]](FNR)を介してNADPに到達する．単離した葉緑体膜では，Fdと大部分のFNRが失われているので， NADPの光還元活性をみるためにはFd(およびFNR)を反応液に加えなければならない．


** 関連項目 [#if72ced0]
-[[水素発生]]
-[[スーパーオキシドラジカル]]
-[[チオレドキシン]]
-[[亜硝酸レダクターゼ]]
-[[グルタミン合成酵素]]