#freeze
*光照射後暗期二酸化炭素固定[post illumination CO&subsc(2); fixation] [#q2dc2429]

 光強度の減少直後から、光合成速度が直線的に減少し、数秒後に新しい光強度環境下での定常状態に落ち着く。この数秒間に、CO&subsc(2);が固定される現象のことをいう。この現象は、[[サンフレック>サンフレック(陽斑)]]などの変動する光環境下でのCO&subsc(2);固定量の増加、葉の平均光合成速度の向上に影響する。NADPH、ATP、pmfなどの還元的ペントースリン酸回路の中間体プールによって駆動するため、CO&subsc(2);固定量は暗期前の光合成速度が高いほど増加する傾向がある。また、光照射後暗期二酸化炭素固定は、様々なCO&subsc(2);濃度でCO&subsc(2);受容体のリブロース1,5-ビスリン酸プールとよく相関し、リブロース1,5-ビスリン酸プールの推定に利用される。光強度の変化過程にともなう積算光合成量の推定において、光照射後暗期二酸化炭素固定の影響を考慮に入れないことがある。しかし、積算光合成量における光照射後暗期二酸化炭素固定の貢献は、サンフレックの長さと頻度に強く関連し、光強度が素早く変化する環境で大きいことが知られている。

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