#freeze
*活性酸素種の標的分子の修復[repair of oxidizedtargets] [#j941962b]
  活性酸素種によりタンパク質が酸化されジスルフィド結合(S-S)やスルフェン基(SOH)が導入された場合には,主にチオレドキシンやグルタレドキシンにより修復される.[[光化学系Ⅱ]]の反応中心[[D1タンパク質]]('''psbA''')はチラコイドタンパク質のなかで最も代謝回転が高く,そのmRNAは恒常的に葉緑体に存在しているため,酸化障害を受けて分解されると即座に翻訳が開始され,新たに合成されたD1タンパク質が光化学系Ⅱの反応中心に組み込まれて速やかに機能を回復する.これに対して,[[光化学系Ⅰ反応中心]]の積極的な機能回復機構は見いだされていない. H&subsc(2);O&subsc(2);によって酸化/失活したCO&subsc(2);固定サイクルのなかの[[フルクトース-1,6-ビスホスファターゼ]],[[グリセルアルデヒド-3-リン酸デヒドロゲナーゼ]],[[ホスホリブロキナーゼ]],セドヘプツロ一ス-1,7-ビスホスファターゼはジスルフィド結合を形成したシステイン残基が[[チオレドキシン]]によって還元され活性を回復する.生体膜の構成成分であるリン脂質は,酸化されると[[ホスホリパーゼ]]A&subsc(2);により特異的に膜から脂肪酸として切り離されたのち還元/再生される.


** 関連項目 [#if72ced0]
-[[光化学系Ⅱの修復]]

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