#freeze
*鉄硫黄クラスターX[iron-sulfur cluster X] [#nab204ca]
  鉄硫黄センターXとも呼ばれる.光化学系Ⅰの電子受容体の一つ. F&subsc(X); (またはA&subsc(2);)と略称される.酸化還元電位は約-700 mV. [[フィロキノン]]から20~150ナノ秒で電子を受容し,[[鉄硫黄クラスターA]]に電子を与える. [4Fe-4S]構造をもち,4個の鉄原子はPsaAとPsaBから2個ずつ供給されるシステイン残基のSとそれぞれ配位結合している. PsaA/Bのストロマ側, PsaCの近くに存在する.F&subsc(X);は還元されると10K以下の極低温でg=1.76付近に特徴的な[[EPR]]シグナルを示す.しかし,還元力が高いため,F&subscX;から電子を受け取る鉄硫黄クラスターA/Bを前もって還元しておくか,鉄硫黄クラスターA/B(PsaC)を除去した後,強い還元剤存在下・光照射によってはじめてF&subsc(X);は還元される.緑色イオウ細菌やヘリオバクテリアも[[光化学系Ⅰ型反応中心]]をもち,電子受容体としてF&subsc(X);が機能している.緑色イオウ細菌ではPscAのホモ二量体上に,ヘリオバクテリアではPshAのホモ二量体上に存在している.

** 関連項目 [#if72ced0]
-[[鉄硫黄クラスターA]]
-[[鉄硫黄クラスターX]]
-[[四鉄-四硫黄クラスター]]
-[[光化学系Ⅰの鉄硫黄タンパク質]]

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