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*C&subsc(3);-C&subsc(4);中間植物[C&subsc(3);-C&subsc(4);intermediate plant] [#u5457b30]
  [[C&subsc(3);植物>C3植物]]と[[C&subsc(4);植物>C4植物]]との中間的な光合成特性をもつ植物. '''Moricandia arvensis'''(アブラナ科)や'''Panicum milioides''' (イネ科)では,C&subsc(3);植物と同じように[[還元的ペントースリン酸回路]]により炭素同化を行っているが,[[二酸化炭素補償点]]はC&subsc(3);植物とC&subsc(4);植物との中間的な値を示す.これらの植物では,葉の内部構造もC&subsc(3);植物とC&subsc(4);植物との中間的な特徴を示し,維管束鞘細胞の中に多量の葉緑体とミトコンドリアを含む.[[グリコール酸回路]]の酵素である[[グリシンデカルボキシラーゼ]]は,維管束鞘細胞のミトコンドリアに局在しており,この反応過程で放出されたCO&subsc(2);は葉緑体によって効果的に捕捉される.また, '''Flaveria ramosissima'''や'''F. floridana''' (キク科)では,このほかC&subsc(4);光合成代謝も付加的に働いており,よりC&subsc(4);植物に近い特徴をもつ.これらの植物では,[[ホスホエノールピルビン酸カルボキシラーゼ]]や[[NADP-リンゴ酸酵素]]などのC&subsc(4);光合成酵素の活性がC&subsc(3);植物よりも高い. [[フラベリア]]('''Flaveria''')属では,C&subsc(3);植物に近いものからC&subsc(4);植物に近いものまで様々な段階のC&subsc(3);-C&subsc(4);中間植物がみられ,C&subsc(4);光合成の遺伝進化機構の研究にしばしば用いられる. C&subsc(3);-C&subsc(4);中間植物はこれまでに,ヒユ科の'''Alternanthera'''属,アカザ科のオカヒジキ('''Salsola''')属,キク科の'''Flaveria'''属,'''Parthenium'''属,アブラナ科の'''Diplotaxis'''属,'''Moricandia'''属,ザクロソウ科のザクロソウ('''Mollugo''')属,イネ科のキビ('''Panicum''')属, '''Neurachne'''属,カヤツリグサ科のハリイ('''Eleocharis''')属など,少なくとも7科10属で見いだされている.


** 関連項目 [#if72ced0]
-[[C3植物]]
-[[C4植物]]

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