PGR5

PGRL1 [PGR5-like Photosynthetic Phenotype 1]

 シロイヌナズナpgr5変異体と類似した表現型を示すpgrl1I (pgr5-like photosynthetic phenotype 1)変異体から単離,同定されたPGRL1遺伝子がコードするチラコイド膜タンパク質.シロイヌナズナでは2つのパラログ (PGRL1APGRL1B)によりコードされる.しばしば,PGR5-like 1と表記されるが,アミノ酸配列は全く異なるものであり,注意が必要である.2つの膜貫通ドメインをもち,ストロマ側に6つのシステイン残基をもつ.そのうちN末側に存在する2つのシステイン残基 (Cys22,Cys123)は,PGRL1のホモダイマー形成に関わっており,さらにCys123は,チオレドキシンm4との結合に関わっている.チオレドキシンm4は,PGR5/PGRL1依存の循環的電子伝達を抑制するが,その分子機構は未知である.一方,C末側のシステインは,鉄の保持やPGR5との結合に関わっていることが示唆されているが,植物体を用いた証明はなされていない.pgrl1ab変異株の背景で,PGRL1と弱い相同性を示すPGRL2をさらに欠損させると,PGR5が一部安定化し,循環的電子伝達活性が部分的に回復することが報告された.このことから,PGRL1は循環的電子伝達に必須ではないと考えられている.安定化したPGR5が単独で循環的電子伝達に関わるメカニズムは解明されていない.一方で,クラミドモナスにおいてPGRL1は,シトクロムb6f複合体,光化学系Ⅰ,フェレドキシン,FNR,PetO,Anaerobic Response 1 (ANR1),Calcium Sensor (CAS)を含む循環的電子伝達を触媒する超複合体に含まれており,PGRL1と循環的電子伝達の関連が示唆されている.

関連項目


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