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*ホスファチジルコリン[phosphatidylcholine]
 [[ホスファチジン酸]]のリン酸残基にコリンがエステル結合したリン脂質で,別名レシチンとも呼ばれる.一部のグラム陰性菌や真核生物に広く分布する.植物細胞ではミクロソーム画分や,ミトコンドリア,色素体外包膜に含まれるが,チラコイド膜や色素体内包膜には含まれない.葉緑体[[糖脂質]]の前駆体として重要で,植物細胞では,CDP-コリンとジアシルグリセロールの反応により小胞体で生合成される(ヌクレオチド経路).これに対し,細菌類では,[[ホスファチジルエタノールアミン]]のメチル化により生合成される(メチル化経路).植物細胞にもメチル化経路が存在するという報告はあるが,シロイヌナズナのゲノムには相当する遺伝子は存在しないようである.最近,ホスファチジン酸とコリンから直接ホスファチジルコリンを合成する経路が細菌の1種から発見された.

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