#author("2024-11-26T17:01:34+09:00","default:edit2015","edit2015") *ユビキノン[ubiquinone] [#i0ca5e11] [[プレニルキノン]]の一種で、2,3-dimethoxy-5-methyl-6-multiprenyl-1,4-benzoquinoneであり、イソプレノイド鎖として1~10のプレニル単位数をもつユビキノンが知られている.主要なユビキノンの側鎖は8, 9, 10個からなり、各々Q-8, Q-9, Q-10と表されている。酸化型は275 nm、還元型は290 nmに吸収極大を持つスペクトルを示す. &br; 光化学系II型(Q&subsc(A);Q&subsc(B);型)反応中心の[[非酸素発生型光合成]]を行う[[光合成細菌]]において、光合成電子伝達系で光化学反応中心複合体と[[シトクロム'''bc'''&subsc(1);複合体>シトクロムbc1複合体]]との間の電子伝達体として機能する.ユビキノンは光化学反応中心複合体に結合することにより、[[Q&subsc(B);>QB]]キノン受容体(Q&subsc(B);)や[[Q&subsc(A);>QA]]キノン受容体(Q&subsc(A);)としても働いている.[[酸素発生型光合成]]では、ユビキノンの代わりに[[プラストキノン]]がQ&subsc(A);、Q&subsc(B);、光化学系IIと[[シトクロム'''b'''&subsc(6);'''f'''複合体>シトクロムb6f複合体]]間の電子伝達体である. &br; 光化学系Ⅱ型(Q&subsc(A);Q&subsc(B);型)反応中心の[[非酸素発生型光合成]]を行う[[光合成細菌]]において、光合成電子伝達系で光化学反応中心複合体と[[シトクロム'''bc'''&subsc(1);複合体>シトクロムbc1複合体]]との間の電子伝達体として機能する.ユビキノンは光化学反応中心複合体に結合することにより、[[Q&subsc(B);>QB]]キノン受容体(Q&subsc(B);)や[[Q&subsc(A);>QA]]キノン受容体(Q&subsc(A);)としても働いている.[[酸素発生型光合成]]では、ユビキノンの代わりに[[プラストキノン]]がQ&subsc(A);、Q&subsc(B);、光化学系Ⅱと[[シトクロム'''b'''&subsc(6);'''f'''複合体>シトクロムb6f複合体]]間の電子伝達体である. &br; また、呼吸鎖電子伝達系でも電子伝達体として機能しており、高等植物おける主なユビキノンはQ-10であり、マイナー成分としてQ-9が存在している.ユビキノンは複合体I([[NADH-キノン酸化還元酵素>NADHデヒドロゲナーゼ]])、複合体II(コハク酸脱水素酵素)、ND([[II型NAD(P)H脱水素酵素>2型NDH]])から電子を受け取り、ユビキノールへと還元され、[[AOX]](alternative oxidase)または複合体III([[シトクロム'''bc'''&subsc(1);複合体>シトクロムbc1複合体]])に還元力を供給することで、ユビキノンへと再酸化される. #ref(UQ10.png) ** 関連項目 [#if72ced0] -[[二電子ゲート]] -[[キノン]]