#freeze
*光化学系Ⅰの鉄硫黄タンパク質[PSI iron-sulfur protein] [#ic166611]
  [[光化学系Ⅰ型反応中心]]の特徴は電子伝達体として鉄硫黄クラスター(F&subsc(X);, F&subsc(A);, F&subsc(B);,[[フェレドキシン]])が働いていることである.いずれも,低い酸化還元電位をもつため,酸化剤などと反応して変性しやすく,光化学系Ⅰの失活の主要な部位となっている.これらの鉄硫黄クラスター(鉄硫黄センターともいう)をもつタンパク質を鉄硫黄タンパク質という.F&subsc(X);, F&subsc(A);, F&subsc(B);は4Fe-4S構造(立方体の8つの各頂点にFeとSが交互に配置された構造)をもち,各鉄原子がポリペプチド中のシステイン残基のSと配位結合することにより,[[光化学系Ⅰ複合体]]中に存在する.F&subsc(X);は[[光化学系Ⅰ反応中心コアタンパク質]]であるPsaAとPsaB上のそれぞれ2つのシステイン残基のSと配位結合し,両者をつなげるように存在する.一方,F&subsc(A);とF&subsc(B); (F&subsc(A);/F&subsc(B);とも書く)はPsaCタンパク質上に存在する8つのシステイン残基のSと配位結合する.また,フェレドキシンは水溶性の鉄硫黄タンパク質であり, 2Fe-2S構造(正方形の4つの各頂点にFeとSが交互に配置された構造)のクラスターをもち,各鉄原子はポリペプチド上の2つのシステイン残基のSとそれぞれ配位結合している.各々の鉄硫黄タンパク質については各項目を見よ.


** 関連項目 [#if72ced0]
-[[鉄硫黄クラスターX]]
-[[鉄硫黄クラスターA]]
-[[鉄硫黄クラスターB]]
-[[フェレドキシン]]
-[[二鉄-二硫黄型フェレドキシン]]
-[[四鉄-四硫黄クラスター]]

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