#freeze
*緑陰効果[leaf-canopy inhibition of germination] [#r2f99be7]
 葉を透過して変化した光の波長分布(光質)によって生じる発芽阻害,あるいは種子の休眠誘導などの現象をさす.種子の休眠や発芽は光受容体(フィトクロム系)によって調節されているが,遠赤光に対する感受性は種によって異なる.野外で植生の下にある種子では,葉を透過して変化した光質(赤色光/遠赤色光比)に曝されて発芽阻害や休眠誘導が起こる.このような種を緑陰効果の感受性が高いと見なす.逆に裸地や春先の明るい林床で赤色光の比率が高い光の照射を受けると発芽が促進される.一年生草本の中でも特に撹乱依存種に多い.緑陰効果感受性は,種子分散直後の植被下での発芽を防ぎ,埋土種子になることで,生育に適した裸地条件の感知を可能にする.


** 関連項目 [#if72ced0]
-[[光発芽]]

トップ   編集 差分 バックアップ 添付 複製 名前変更 リロード   新規 一覧 検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS