#author("2021-03-13T19:57:30+09:00","default:edit2015","edit2015")
#author("2021-03-13T19:58:25+09:00","default:edit2015","edit2015")
*酸素拡散[oxygen diffusion] [#je4c089a]
  酸素の拡散係数は,温度20℃,標準大気圧下の大気中で20 mm&supsc(2) s&supsc(-1)であるのに対して,水中では0.002 mm&supsc(2) s&supsc(-1) である.また,酸素の水に対する溶解度は水1 cm&supsc(3); に対してわずか0.03 cm&supsc(3); である.[[土壌空気]]を適度に含む土壌では根圈が酸素不足に陥ることはないが,地下部が水で飽和している湿地の土壌では,根圈は低酸素あるいは無酸素状態におかれ,根の[[好気呼吸]]は阻害されやすい.多くの湿生植物には,大気から根への酸素拡散を促すための形態的な機構がある.たとえば,ガマの通気組織や,マングローブ植物の呼吸根,ヤナギ属の皮目などはその例である.大きな浮葉をもつスイレンでは,日中,葉温か気温よりも上昇するため葉内のガス圧が高まり,葉から根へ酸素などのマスフローも起こる.
  酸素の拡散係数は,温度20℃,標準大気圧下の大気中で20 mm&supsc(2); s&supsc(-1);であるのに対して,水中では0.002 mm&supsc(2); s&supsc(-1); である.また,酸素の水に対する溶解度は水1 cm&supsc(3); に対してわずか0.03 cm&supsc(3); である.[[土壌空気]]を適度に含む土壌では根圈が酸素不足に陥ることはないが,地下部が水で飽和している湿地の土壌では,根圈は低酸素あるいは無酸素状態におかれ,根の[[好気呼吸]]は阻害されやすい.多くの湿生植物には,大気から根への酸素拡散を促すための形態的な機構がある.たとえば,ガマの通気組織や,マングローブ植物の呼吸根,ヤナギ属の皮目などはその例である.大きな浮葉をもつスイレンでは,日中,葉温か気温よりも上昇するため葉内のガス圧が高まり,葉から根へ酸素などのマスフローも起こる.

トップ   編集 差分 バックアップ 添付 複製 名前変更 リロード   新規 一覧 検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS