フェオホルビドaオキシゲナーゼ[pheophorbide a oxygenase]

  クロロフィルの分解反応系でフェオフォルビドaを基質とし,マクロ環のC4/C5位の酸化的開裂を触媒する非ヘム鉄含有モノオキシゲナーゼ.反応生成物は開裂したテトラピロール誘導体, RCCで,開裂したメチンブリッジC5位の酸素はホルミル基として保存されており,ヘムオキシゲナーゼによってCOとして放出されるヘムの異化代謝とは大きく異なる.もう一方の酸素はC4位のラクタム基として残る.この反応は植物細胞内でのクロロフィル分解の鍵となる脱緑反応であり,還元型フェレドキシンの存在下でその酸化還元サイクルにより稼動する.この酵素は葉緑体膜タンパク質で,老化葉や成熟した果実で検出される.フェオフォルビドaにのみ基質特異性があり,クロレラオオムギでは,フェオホルビドbはむしろ競合阻害剤として働き,基質とはならない.クロロフィルbクロロフィルaに変換された後で分解代謝される.

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Last-modified: 2020-05-12 (火) 04:43:00