#freeze
*光化学系Ⅱ型反応中心[PSII-type reaction center] [#v1d9f908]
 [[シアノバクテリア]]や植物の[[光化学系Ⅱ]]は[[紅色細菌]](および[[緑色糸状性細菌]])の[[光合成反応中心]]から進化したと考えられており,反応中心に存在する電子伝達成分の組成や立体配置,反応中心ポリペプチドおよびその三次元構造は互いによく似ている.反応中心コアタンパク質は約40 kDa のポリペプチドのヘテロ二量体であり,光合成細菌ではL/Mサブユニット,シアノバクテリアや植物などの酸素発生型生物ではD1/D2サブユニットである.電子伝達成分と1分子の'''β'''-カロテンを結合しており,アンテナ色素は存在しない.[[一次電子供与体]]([[反応中心クロロフィル]])の酸化還元電位は光化学系Ⅱと紅色細菌で異なるが,電子受容体の酸化還元電位はほぼ同じである.
その特徴は,[[一次電子受容体]]として,中心金属Mgを欠いた(バクテリオ)クロロフィル分子(=(バクテリオ)[[フェオフィチン]])が働いていること,
膜結合型の[[Q&subsc(A);キノン電子受容体>QAキノン電子受容体]]が最初の安定的な電子受容体として働き,[[非ヘム鉄]]を介して膜から解離しうる[[Q&subsc(B);キノン電子受容体>QBキノン電子受容体]]へ電子を渡していることである.そのため,この型の反応中心を光化学系Ⅱ型反応中心(Ⅱ型反応中心,キノン型反応中心,もしくはQ&subsc(A);Q&subsc(B);型反応中心)と呼ぶ.


** 関連項目 [#if72ced0]
-[[光化学系Ⅰ型反応中心]]

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