ポルフィリンを構成する1つのピロール環のβ位の二重結合が単結合になっている色素化合物の総称.ポルフィリンよりも分子構造の対称性が減っており,最長吸収波長が長波長シフトしている.クロロフィル類の基本骨格を構成している.単結合における水素原子の配置がシス型のものは容易に酸化されて母核のポルフィリンとなるが,トランス型のものは比較的安定であり,天然クロロフィル骨格はすべてトランス型である.