ユーグレノゾア [Euglenozoa, euglenozoans]

 真核生物における1つの系統群であり,ユーグレナ藻(ミドリムシなど)やキネトプラスト類(眠り病原虫Trypanosomaなど),ディプロネマ類などを含む.細胞頂端の窪みから生じる2本の不等運動性鞭毛をもつ単細胞性鞭毛虫であり,鞭毛軸糸に沿ってタンパク質性のパラキシアルロッド(paraxial rod)が存在する.ミトコンドリアクリステはふつう盤状.基本的に従属栄養性であるが,ユーグレナ藻の一部は葉緑体をもち光合成を行う(ミドリムシなど).

 分類学的にはユーグレノゾア門(Euglenozoa)とされ,ユーグレナ藻綱,キネトプラスト綱などを含む.ユーグレノゾア門はペルコロゾア門(Percolozoa, ヘテロロボーサ heteroloboseans)やロウコゾア門(Loukozoa, ジャコバ類 jakobids)などとともにディスコーバ(Discoba)とよばれる系統群を形成する.さらにディスコーバはメタモナス門(ランブル鞭毛虫やトリコモナスなど)とともにエクスカバータとよばれる真核生物の大系統群(スーパーグループ)を構成している.


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Last-modified: 2020-05-12 (火) 04:43:09