陰樹[shade tree]

  耐陰性が強く陰地に生育できる樹木種.光補償点は陽樹に比べて低く,光飽和時における光合成速度は低い.特に強光条件下では,正常な生育が阻害され陰地を生息場所とする.幼時には陰生の性質が強いが成長後は陽地ではより旺盛な成長を示す条件陰生植物があり,シイ・カシ類・ブナ,シラビソ・コメツガなどの遷移後期種はこれに属する.陽樹の林に陰樹が侵入すると,後者の幼植物が優占して育ち,やがて発達した林の構成種となる.(→光-光合成曲線)  ここで、耐陰性が高い条件は,1.弱光での光合成生産量が多い(1.1.葉が薄くなる 1.2.葉が重ならない),2.葉の面積が相対的に大きい(2.1.光合成産物が葉へ多く投資 2.2.個葉の面積が大きい、2.3.個葉の寿命が長い),3.低い呼吸速度で生存できる,をあげることが出来る。

関連項目


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Last-modified: 2020-05-12 (火) 04:46:15