藻類やシアノバクテリアがもつフィコビリタンパク質に結合する開環テトラピロール型色素(発色団)の総称.フィコシアノビリン、フィコエリスロビリン、フィコビオロビリン、フィコウロビリンなどが知られている。これらは、開環テトラピロールの1〜2箇所でタンパク質のCys残基と共有結合している。また、フィコシアノビリンとフィコビオロビリンはシアノバクテリアの光受容体シアノバクテリオクロムの発色団としてもよく知られている.一方、植物や藻類、シアノバクテリアのフィトクロムに結合する開環テトラピロール型色素をフィトビリン[phytobilin]と総称する.これらは、ヘムオキシゲナーゼがヘムを開環して生じるビリベルジン[biliverdin]を還元してつくられる.フィコビリン色素はフィコビリタンパク質に共有結合させるために、特異的なビリンリアーゼがはたらくことが多い.