水蒸気濃度[water vapor concentration]†
水輸送における推進力(driving force)は,液体の水が対象となるときは輸送経路の両端の水ポテンシャル差であるが,水蒸気の輸送を対象とするときは水蒸気濃度差(g m-3)あるいは水蒸気圧差(kPa)となる.すなわち,蒸発過程では蒸発表面と大気の水蒸気濃度(水蒸気圧)の差が推進力である.葉からの蒸散は葉内の蒸発表面と大気との水蒸気濃度(水蒸気圧)差が推進力となり,葉内の蒸発表面の水蒸気濃度は通常,葉内が水蒸気で飽和していると仮定して,葉温における飽和水蒸気濃度(水蒸気圧)が用いられる.