トリス処理[Tris treatment]

  トリスは,緩衝剤として用いられるトリスヒドロキシメチルアミノメタン(NH2C(CH2OH)3)をさす.山下とButler (1968)により,葉緑体を弱アルカリ性(pH 8.0~8.5)で高濃度(0.8~1.0 M)のトリスで処理すると,水分解系のマンガンクラスターが破壊され,酸素発生が失活することが見いたされた.1980年代に入って,界面活性剤処理により葉緑体から単離した光化学系Ⅱ標品を用いた実験より,トリス処理が3種の光化学系Ⅱ表在性タンパク質(33 kDaタンパク質/24 (23) kDaタンパク質/18(16) kDaタンパク質)の遊離をひき起こすことがわかった.トリス処理を施した葉緑体や光化学系Ⅱ標品を用いて,光化学系Ⅱの電子伝達系(特にチロシンZチロシンDの特性)と水分解系の再構築(=光活性化反応)の機構が調べられた.トリスはアミノ基をもっているため,低濃度ではアンモニアなどと同様,S2状態を安定化する.

関連項目


Last-modified: 2015-03-27 (金) 11:47:03 (1541d)

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