EC 1.15.1.1. 1969年にMcCordとFridovichによって発見された. SODと略称される.スーパーオキシド(O2-)(→活性酸素の生成反応)の酸素と過酸化水素への不均化反応 2O2- + 2H+→O2+H2O2を触媒する. SODはO2-濃度を低下させ,フェントン反応による・OH生成を抑え,活性酸素障害から細胞を保護する.偏性嫌気性細菌,乳酸菌には存在しないが,通性嫌気性細菌,植物を含むすべての好気性生物に含まれている.乳酸菌では多量に含まれるMn-キレートがSOD作用をしている.活性中心となる金属により銅亜鉛SOD(CuZn-SOD),鉄SOD (Fe-SOD),マンガンSOD(Mn-SOD)のアイソザイムがある.金属をMn+(Cu2+, Na3+, Mn3+)で示すと,次のサイクルでO2-を2×109 M-1S-1の拡散律速速度で不均化する. O2- + Mn+→O2 + M(n-1)+ O2- + M(n-1)+ + 2H+→H2O2 + Mn+
Fe-SODとMn-SODの一次構造は相同であるが,CuZn-SODとはまったく異なる.シアンはCuZn-SODのみを阻害し, H2O2はFe-SODとCuZn-SODを失活させるので,両者を用いSODアイソザイムを分別定量できる.