チオレドキシンレダクターゼ[thioredoxin reductase] †

　 チオレドキシンを還元する酵素として，フェレドキシン-チオレドキシンレダクターゼとNADPH-チオレドキシンレダクターゼ(EC 1.6.4.5)が存在する．前者は鉄硫黄クラスターを含む，分子量約2.6万のヘテロ二量体の酵素である．本酵素は光化学系Ⅰで還元されたフェレドキシンによるチオレドキシンの還元を触媒し，フェレドキシン/チオレドキシン系を介した電子伝達により，SH酵素群の光活性化(ジスルフィド結合の還元)に関与する．一方，NADPH-チオレドキシンレダクターゼはFADを含むフラビンタンパク質であり，NADPHを電子供与体とし，酸化型チオレドキシンを還元する反応を触媒する酵素である．ミトコンドリアにもNADPH-チオレドキシンレダクターゼが存在し，ミトコンドリアに局在するチオレドキシンを介した酸化還元による制御が行われている．

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Last-modified: 2020-05-12 (火) 04:44:51