FCC fluorescent chlorophyll catabolite の略.クロロフィルの分解産物で,青い蛍光を発する無色の開裂したテトラピロール誘導体.この蛍光はシッフ塩基構造に基づき,励起320 nm, 発光450 nmにある. pFCC (primary FCC)はRCCよりNADPHとRCCレダクターゼによりC1/C20位で還元されて生じる. pFCCはさらにC82炭素の位置でヒドロキシル化されFCCとなる.このほかに,種特異的な修飾(C132炭素の脱メチル化あるいは結合)を受けることが知られている.pFCCは液胞中でクロロフィル最終分解産物であるNCCに非酵素的に変換される.シロイヌナズナではpFCCはシトクロムP450によりfluorescent dioxobilin-type chlorophyll catabolite (FDCC) に代謝され,非酵素的にnonfluorescent dioxobilin-type chlorophyll catabolite (NDCC)に変換される.