紅色植物門イデユコゴメ綱に属する藻類の一属.和名ではイデユコゴメとよばれる.単細胞不動性,球形,直径2〜5 µm,強固な細胞壁で覆われる.葉緑体は1個,青緑色,ピレノイドを欠き,周縁チラコイドをもつ.クロロフィルa,フィコビリタンパク質(アロフィコシアニンとC-フィコシアニンをもち,フィコエリスリンを欠く),ルテイン,ゼアキサンチン,β-カロテンをもつ.色素体核様体は棒状で中軸性.貯蔵多糖はグリコーゲン,細胞質基質中に貯蔵される.窒素源として硝酸塩とアンモニウムを利用可能.絶対独立栄養性.4個の内生胞子(自生胞子)を形成して無性生殖を行う.酸性温泉に生育し,最適培養条件はおよそ45℃,pH1〜4.色素体DNA塩基配列が報告されている.また近縁のCyanidioschyzon merolaeやGaldieria sulphurariaにおいて核ゲノム塩基配列が報告されている.
Cyanidium caldariumなど数種が知られる.Galdieriaと混同されていたことがある.