カロテノイドの一種.共役構造がβ-カロテンと同じであるため,吸収スペクトルも類似している.藻類,シアノバクテリアでは種により主成分であるが,陸上植物,緑藻類ではさらに代謝される.β-カロテンにβ-カロテン水酸化酵素(CrtR-b, CrtR)により水酸基が付加されたもの.陸上植物,緑藻類,一部の藻類ではゼアキサンチンエポキシダーゼ(ZEP)によりアンテラキサンチンを経て ビオラキサンチンに変わる.キサントフィルサイクルの一員で,強光条件で活性化したビオラキサンチンデエポキシダーゼ(VDE)によりビオラキサンチがアンテラキサンチンを経てゼアキサンチンに変換して,アンテラキサンチンとともに過剰な光エネルギーの散逸に寄与する.紅色植物の光化学系Ⅰアンテナ色素タンパク質複合体(LHCI)に結合している.