シアノバクテリア[cyanobacteria]

  クロロフィルaフィコビリン色素を有することを特徴とする酸素発生型の原核光合成生物.真正細菌.光合成細菌とは酸素発生型の光合成を行うことによって区別されているが,系統上も異なる.真正細菌のなかで独立した大きな一群を成し,形態,生理,生態の多様性を有し,広く環境に分布している.地球上に最初に発生した酸素発生型光合成生物と考えられており,藻類や陸上植物の葉緑体や原核緑藻と共通祖先をもつ.光合成研究のモデル生物として広く用いられている.分類学的には細胞形態や分裂様式から,単細胞2分裂,単細胞多分裂,糸状性細胞,ヘテロシスト(異質細胞)をもつ糸状性細胞,異質細胞をもち分岐を伴う糸状性細胞の5つのグループに分けられているが,幾つかのグループは多系統であり,今後再編が考えられる. 1970年代までは,藻類のなかの一分類群として取り扱われていたため,藍藻(blue-green algae)と呼ばれていた.


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Last-modified: 2020-05-12 (火) 04:44:00