カロテノイド変換酵素.EC1.10.99.3.遺伝子名vde.ビオラキサンチンを脱エポキシ化してアンテラキサンチンに転換し,さらにゼアキサンチンに転換する.葉緑体チラコイドルーメンに局在し,反応にアスコルビン酸が必要である.強光下で増加する葉緑体の光合成電子伝達に伴って生じるストロマとルーメン間のΔpHによってチラコイドルーメンが酸性化し,pHが低下するとビオラキサンチンデエポキシダーゼが活性化され,アンテラキサンチン,ゼアキサンチンが蓄積する.このことは,光化学系Ⅱの量子収率の低下の誘導に重要な機能を果たす.逆に暗所あるいは弱光下では,ルーメンのpHが中性化するのでビオラキサンチンデエポキシダーゼが不活性化し,ゼアキサンチンエポキシダーゼ(ZDE)によりアンテラキサンチン,ゼアキサンチンがビオラキサンチンに再転換される.キサントフィルサイクルを担っている.陸上植物や緑藻で調べられた.