光化学反応において,光エネルギーを受け取った分子(D)が次式に示されるように酸化される場合を光酸化と呼ぶ.
D(一次電子供与体) + hv(光量子) → D*(Dの励起状態)
D* + A(一次電子受容体)→D+ + A-
光合成反応中心では,非酸素発生型,酸素発生型を問わず,このタイプの光化学反応が進行する.Dの酸化に伴う吸収スペクトルの変化のピーク位置(波長)から,たとえば光化学系Ⅰの一次電子供与体(反応中心色素)をP700, 光化学系ⅡのそれをP680などと呼ぶ.光化学反応により直接酸化された分子による二次的な酸化反応も光酸化と呼ぶ場合がある.